ぱらぼらもしもし

  ぱらぼらもしもし1 ぱらぼらもしもし1

 放物線を軸を中心に回転して得られる回転放物面を二つ用意して、二つの放物面の軸が一つの直線上にあるように、教室の前の黒板と後ろの黒板に設置します。

 一方の放物面の焦点のところで声を出し、他方の放物面の焦点に耳を置くと、文化祭展示中のかなりざわざわした中で、小さな声がしっかり届くことがわかります。

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1. 放物線の性質
問題

 「放物線の軸に平行な光は、放物線に反射して放物線の焦点を通る」という性質があります。逆に「放物線の焦点から出発した光は、放物線に反射して軸に平行に進む」ということもできます。

 放物線を、放物線の軸を中心に回転することによって得られる「回転放物面」を考えると、軸を通る任意の平面上で上の問題の状況が成り立つことから、この回転放物面の焦点から発した光は、空間中を四方八方に走り出し放物面にぶつかると、軸に平行に走る。したがって、普通は四方八方に拡散する光は、同一方向に向かう平行な光束となる。したがって、一点から発する光は距離の2乗に反比例して減衰していくところ、回転放物面の焦点から発する光は減衰しないことになる。

2. 製作

 放物線の頂点から焦点までの距離pを20cmとして、y=(1/4p)x^2という放物線になるようにした。ダンボールを重ねて作ることにすると、頂点から焦点までくるまで重ねるためには50枚必要となる。y=(1/4p)x^2を用いて各ダンボールから切り抜く円盤の大きさを決める。

 円を切り取るには、円の中心に画鋲をさし、所定の長さの糸を用いて円を描いていく。円盤を切り抜いた後、木工用ボンドを用いてダンボールを接着していく。

製作中1 製作中2

 できあがったところで、放物面の頂点から放射状に布製のガムテープを貼り、段差を滑らかにした。さらに、見栄えの問題もあり、さらにアルミテープを貼ることにした。

ぱらぼら1 ぱらぼら2
3.実験
ぱらぼら3 ぱらぼら4

 ダンボールを集め円盤を切り取り、1枚1枚張り合わせていく過程は時間がかかりとても大変な作業であった。文化祭前日の夕方になってダンボールが不足する事態に気がつき途方にくれ、ひとつの放物面は一回り小ぶりになってしまった。

 製作途中は、半信半疑で作っていたし、完成してからも耳を焦点に持っていってもさっぱり聞こえないような気がしていたのだが、実際に教室で実験をしてみると、大きくない声を出してもしっかりと聞こえるのを確かめると、感動であった。

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