1年生は総合的学習の時間の成果の発表。その中の一人は、授業で2次方程式の解とグラフの関係を学習したとき、複素数解についてはどうなるのかを疑問に持ち、複素変数の2次関数のグラフを作ることができないかと考えた。そして、出来上がったグラフを見て、複素数解との関係を調べた。その結果実数解の場合を包括する理解ができることがわかった。
「方程式f(x)=0の実数解」 は、 「関数y=f(x)とx軸の交点のx座標」 である。
例として、次の方程式とグラフを見てみよう。
ところが、次の方程式は実数解を持たない。複素数の解を持つ。
この方程式の左辺の関数のグラフは次のようになりx軸との交点を持たない。
実数は直線上に一列に並んでいるのだから、虚数単位iは数直線上にはない。
このように考えて、例えば複素数2+3iは上のように平面上の1点と考えることにしよう。
関数の変数xを複素数zまで拡張すると、そのグラフを考えるときには、zは平面上を動くと考えることとなる。
このときの値も複素数となるから、独立変数に平面、従属変数にも平面をとって、関数のグラフは4次元の世界で実現されることになる。
われわれ3次元の住人には見ることが出来ないものなのであろうか?
そこで、「実部だけ」、「虚部だけ」を考えることにした。こうすると、3次元の世界で実現可能となる。
もっとも簡単な2次関数を、複素数変数で考えた場合のグラフを作ろう。z=a+biに対して、w=z^2を計算すると、上のようになる。
w=c+diとすれば、
これらが、それぞれ、どのようなグラフになるかを考えよう。
c=a^2-b^2 を考えよう。2変数なので、一つの変数を固定して、もう一つの関数と考えてグラフを考えていこう。
c=a^2-(-2.5)^2 c=a^2-(-2.0)^2 c=a^2-(-1.5)^2 c=a^2-(-1.0)^2 c=a^2-(-0.5)^2
c=a^2-0^2 c=a^2-(0.5)^2 c=a^2-(1.0)^2 c=a^2-(1.5)^2 c=a^2-(2.0)^2
別の変数を固定すると、異なる切り口でのグラフが並ぶ。
c=(2.5)^2-b^2 c=(2.0)^2-b^2 c=(1.5)^2-b^2 c=(1.0)^2-b^2 c=(0.5)^2-b^2
c=0^2-b^2 c=(-0.5)^2-b^2 c=(-1.0)^2-b^2 c=(-1.5)^2-b^2 c=(-2.0)^2-b^2
これらをずらりと並べると、3次元のグラフとなる。
d=2ab を考えよう。d座標の目盛りの取り方を縮めて、d=ab を考えればよいので、そうする。
d=a×(-2.0) d=a×(-1.5) d=a×(-1.0) d=a×(-0.5) d=a×0
d=a×(0.5) d=a×(1.0) d=a×(1.5) d=a×(2.0) d=a×(2.5)
別の変数を固定すると、異なる切り口でのグラフが並ぶ。
d=(-2.0)×b d=(-1.5)×b d=(-1.0)×b d=(-0.5)×b d=0×b
d=(0.5)×b d=(1.0)×b d=(1.5)×b d=(2.0)×b d=(2.5)×b
これらをずらりと並べると、3次元のグラフとなる。
上に述べたように考えて、w=z^2のグラフを実際に作ってみたのがこれである。
実数係数の2次方程式の複素数解は、グラフ上ではw=c+di=0となる平面上のzである。したがって、実部のグラフと虚部のグラフがともに「 c=0 かつ d=0 」を満たすzを探すこととなる。
上記の平行移動のことを考慮してみると、方程式
z^2-D=0
を考えればよいことがわかる。
われわれが作ったw=z^2のグラフにおいて、まず、虚部のグラフを見てみよう。虚部のグラフで d=0 となるのは
すなわち、「 ab=0 」を満たす複素数z=a+bi が虚部dを0とする。このような点は、
実軸上の点 あるいは 虚軸上の点
ということとなる。
したがって、実軸上と虚軸上で、実部のグラフでc=0となるzを探すこととなる。
このw=z^2のグラフが「-D」だけ、c軸方向に平行移動したグラフをみることになる。
(1) D>0 のとき
実部のグラフの実軸上の部分 実部のグラフの虚軸上の部分
この場合、実軸上に2つの解があり、虚軸上には解がない。
(2) D=0 のとき
実部のグラフの実軸上の部分 実部のグラフの虚軸上の部分
この場合、実軸上に1つ、虚軸上に1つの解があり、これらは同じもの・・・o+oi=0 であるから、唯一つの複素数解がある。
(3) D<0 のとき
実部のグラフの実軸上の部分 実部のグラフの虚軸上の部分
この場合、実軸上には解がなく、虚軸上に2つの解がある。
一般の場合には、このグラフを実軸方向に平行移動するだけである。
複素数のことは知っていたが、複素数を変数とする関数のグラフがどうなるかは、初めて考えてみた。これまで実数解がでるときと、複素数解がでるときと、ばらばらなものと考えていたことが、このグラフを作ったことによって、一つのことだったということがわかった。
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