3月例会の話題から

 

 3月8日(土)にもたれたサークルの様子をお知らせします。

●正多角形を並べる                        宮本次郎(花巻北高校)                       

 正五角形を並べていくと図のように10個でぐるりと1回転して戻ってくる。また、正七角形では図のように3回転して14個で下に戻ってくることがわかる。では、一般に正n角形の場合でも同様なことがおこるのだろうか?

 実は、の最大公約数をdとするとき、正n角形を個つなぎあわせていくと最初に戻ってくることが証明できる。宮本さんは、複素数平面の1のn乗根を使って見事に証明した。

 

●正七角形の対角線の長さをめぐる7つのメールと7つの初等幾何による証明 

                                  宮本次郎(花巻北高校)

 2月1日のサークルでに亀掛川君が持ち込んだ問題

『正7角形の辺aと第1対角線b、第2対角線cとのあいだに、

が成り立つ』をめぐっての増島・宮本・下町・下河原・伊藤・亀掛川の7つの証明ができあがる過程を実況中継的にまとめたもの。Eメールでのやり取りが克明に紹介されていて、とても面白い。

 はじめ数学教室の「こそあど」の欄に投稿したところ、長すぎるので「実践報告」に「昇格?」したとのこと。

トレミーの定理は幾何の定理の親分だ!              下町壽男(盛岡三高)

 1 トレミーの定理

 この定理は、円に内接する四角形において『対辺の積の和=対角線の積』が成り立つというもの。

すなわち、

 2 トレミーの定理はピタゴラスの定理を含む

 長方形は必ず円に内接する。

 トレミーの定理よりただちに

 

 

 3 トレミーの定理で黄金比をだす

 正五角形の一辺を1、対角線をaとすると図の四角形ABCDにおいてトレミーの定理より

 

 

 4 トレミーの定理で加法定理をだす

 図において、正弦定理より

 トレミーの定理より

 つまり、(正弦定理)+(トレミーの定理)=(加法定理)

 

 5 正七角形の辺の比

 四角形ABCDにおいてトレミーの定理を用いて

 

K君との数学談義                         下町壽男(盛岡三高)

 このシリーズもベクトル解析に入り絶好調!ページ数もなんと145ページに達しました。嬉しいことにこの談義をまとめて製本するということです。高校から大学への渡り教材としてユニークな本が誕生しそうです。

 さて、面積分の具体例として回転体の表面積を取り扱います。その基礎は円錐台の側面積にあります。円錐台の側面積Sは母線の長さ、その母線の移動距離がですので、パップス・ギュルダンの定理よりとなります。よって、

 ここで 

ここで、として、dSとdxの関係式を作ると、

とできますから、表面積は

 

と求まります。回転体の表面積は、数学Vの自然な発展としてすぐ導けるので、挑戦したい教材でもあります。

 

 

●東北大学の入試問題をめぐって                 亀掛川君(盛岡三高3年)

 今年度の東北大の2次に次のような問題がでた。

のとき、をtの式で表せ」

(解の1)

これより、

(解の2)

とすると、

であるから、

ここで  より

予備校の模範解をみると河合塾、代々木、養賢は解の1(とにかく力業!)、駿台だけが解の2(変数変換の妙でややスマート)であった。受験生の大半は解の1の方針をとり力つきたようである。

(解の3:亀掛川)

より

したがって

ここで、サインの3倍角の公式より

 アークサインを使って見通しよく解いています。さすが!

 

Excel で小数と Fibonacci の色塗り                下河原 英(軽米高校)

 前回に引き続きエクセルの表に小数を螺旋状に配置して10色で色づけする話題。今回はそのマクロの公開である。

 また同じことをフィボナッチ数列の下1桁と下2桁の周期について調べて色塗りをした。

 下1桁の周期は、

1,1,2,3,5,8,3,1,4,5,9,4,3,7,0,7,7,4,1,5,6,1,7,8,5,3,8,1,9,0,9,9,8,7,5,2,7,9,6,5,1,6,7,3,0,3,3,6,9,5,4,9,3,2,5,7,2,9,1,0

の60である。また、下2桁の周期は

1,1,2,3,5,8,13,21,34,55,89,44,33,

の300であることを、Mathmaticaで確認したという。次に色塗りはエクセルは56色しか使えないので0から99までの100色は用意できない。そこで残りの44色はまた同じ色を使って色塗りをしたら…。とても綺麗な模様が現れ、周期300であることも確認できる。

 亀掛川君によると、下3桁の周期は1500であるらしい。ということになるとフィボナッチ数列の多分下k桁の周期は

になるらしい。

 これは、数列の下k桁の周期が

という結果とよく符合している。うまい証明がありそうである。

 

 

 

 

 

●PICの内部構造                        宮本次郎(花巻北高校)

 PICマイコンと呼ばれるワンチップマイコンをについての紹介です。今回は、このPICを使って発光ダイオード(LED)を発行する機能を持たせる制御プログラムの説明です。

   LIST P=16F84

   CLRF 6     6番地のメモリを0に初期化せよ

   BSF  3,5   データメモリ領域3番地の5bit目を1にせよ

   CLRF H‘86’ 16進数の86番地のメモリを0にクリアせよ

   BCF  3,5   データメモリ領域3番地の5bit目を0にせよ

   BSF  6,0   データメモリ領域6番地の0bit目を1にせよ

   NOP

   END
 これでLEDが点灯するらしい。(なんでだろーなんでだろー)

 次回は「Wレジスタ」を使う制御プログラムを説明するとか。楽しみですね(苦しいですねー)

 

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